好きな時に好きなだけ乗れる!シェアサイクル「メルチャリ」を使ってみた

皆さんは最近、博多や天神の街中で同じデザインの赤い自転車に乗っている人たちを見かけることはありませんか?

あの赤い自転車は大手フリマアプリを運営するメルカリが福岡市の「福岡スマートシェアサイクル実証実験事業」採択事業として開始したシェアサイクル事業「メルチャリ」の自転車です。

2018年2月に始まったメルチャリ事業は次々とその拠点数、自転車の台数を増やしてあっという間に多くの人が利用するサービスになりました。
まだ実証実験段階ではありますが、拠点の数は100ヶ所を超えて(2018年12月現在)ますます盛り上がりを見せています。

しかし、利用方法や料金システムがよくわからずに利用したことのない方も多いのではないでしょうか。
筆者もその一人で利用するためのアプリはインストールしているものの、実際に利用したことはありませんでした。

そこで今回は、そんなメルチャリの料金や利用方法、実際に使ってみての感想などを徹底検証していきます。

メルチャリってどんなサービス?

そもそもシェアサイクルって?

メルチャリは市内各所に設置されたポートと呼ばれる拠点に泊まっている自転車を1分~レンタルできるサービス。
ポート同士で相互乗り捨てが可能で、出発地点近くのポートで自転車を借りて目的地付近のポートに返却といったことも可能になります。

利用料金も1分単位で加算されるため、博多駅からキャナルシティなど単距離の利用もOK
商業施設や観光地がほぼ自転車の移動圏内に集まっている福岡市にとって非常に便利なサービスとなっています。

利用料金

利用料金は4円/1分です。特に長時間利用のプランなどもなく、本当に単距離移動に特化したサービスと言えます。
1時間利用しても料金は240円と超格安設定です。

使い方

スマートフォンに専用アプリをインストールして利用する

メルチャリの利用にはスマートフォンが必要です。
専用アプリをダウンロードして利用者登録を行いましょう。

支払いはクレジットカード、コンビニ決済、キャリア決済が利用できます。

アプリダウンロードはこちらから

Google Play で手に入れよう

登録

アカウント作成には3分ほどかかる

アプリをダウンロードしたら会員登録を行います。
フリマアプリ「メルカリ」のアカウントを持っていればそのまま1タップで利用することが可能。
メルカリのアカウントを持っていない場合はメルチャリのアプリで利用者登録をする必要があります。

保健の適用があるので必ず本名を入力しましょう

新規登録から必要事項を入力して、最後に電話番号での認証を行ってください。
ちなみにここで作ったアカウントはメルカリでも利用することができます。

登録完了までおおよそ3分もかからなかった

アカウントが作成出来たら早速使ってみましょう。

ポートと自転車を探す

アプリを起動すると早速たくさんのポートが表示された

アプリを起動すると自動的に近くにあるポートを探してくれます。(位置情報はONにしておいてください)
白い吹き出しがポートの位置、内側の数字がそのポートに置いてある利用可能な自転車の台数です。
0の数字が目立ちますが、これはすべての自転車が貸し出し中もしくはメンテナンス中であることを現わしています。
やはり、駅やバス停、商業施設に近いポートほど人気が高いようです。

ファミリーマート福岡今泉店のポート

こちらが実際のポートです。
このように店舗の一角や、ビジネスビルの駐輪場の一部、ホテルの入り口などに設置してあります。
ポートごとに置ける台数が決まっており、自転車が無ければ借りることができないのはもちろん、いっぱいの場合はそのポートで返却することもできないので注意が必要です。

利用する前に車両のチェックを

乗る前にタイヤにパンクがないかやチェーンが緩んでないかなどをチェックしておく

自転車に乗る前にしっかりと安全確認をしておきます。
ポートは無人のため、基本的にユーザーからの報告がない限り車両のメンテナンスは行われません。
乗る前にタイヤやチェーンなどをしっかりと確認しておきましょう。

利用できる自転車

よくある街乗り用だが真っ赤で目立つ

メルチャリで使える自転車はいわゆる「ミニベロ」と呼ばれる街乗り用の自転車です。
サイズは20インチ。大柄な男性が利用するには少し小さそうですが、小学生あれば子どもでも十分利用できそうです。

タイヤは少々小さめ

タイヤの径が小さいつくりになっているので長距離の移動には向いていません。
しかし、タイヤ自体はしっかりとしており少々の段差ならものともせずに走ってくれそうです。

クッション性の高いサドル

サドルは後方が盛り上がった特徴的な形をしています。クッション性は高く、乗っていてお尻が痛くなるといったことはなさそう。

小ぶりだが深さのあるカゴ

小さめですがカゴも付いています。深さがあるのである程度の荷物は十分入れることができます。
防犯ネットなどはないのでカゴを使う際は持参するといいかもしれません。

アプリでQRコードを読み取って利用開始

後輪の鍵部分にQRコードがついている

車両のチェック後、アプリで後輪の鍵部分についているQRコードを読み取ればロックが解除され、利用開始となります。

使う自転車の前でアプリを起動しておく

読み取りはアプリの地図画面中央下部に表示されている「鍵を開けるボタン」をタップ。
その際、Bluetoothがオンになっていることを確認してください。

初めて利用する場合、メルチャリアプリがカメラとの連動を要求する場合があるので許可しよう

タップするとカメラが起動し、QRコードの読み取り画面に移動するので枠内にQRコードを収めるように読み取りましょう。
ピントが合わない場合は画面タップで調節することができます。

自動で鍵が開いてちょっとびっくりする

読み取りが完了すると自動で解錠されます。
4円/1分なのであまり神経質になる必要はありませんが、解錠されると同時に利用時間のカウントがスタートするのでご注意ください。
気になる場合は解錠する前にサドルの高さなどを調節しておくと、時間のロス無く利用することができます。

解錠後アプリ画面が変化する

解錠するとアプリ画面が上記のように変化します。
これは返却できるポートを指していて、〇は3台以上受け入れ可、△は空きが2代以下、×は返却不可を示しています。
出発前にある程度返却場所の目星をつけておくといいかもしれません。

画面下部には経過時間が表示されています。

返却はカギを閉めるだけ

目的地のポートが見えてきた

今回はお試しということで500mほど離れたファミリーマート警固公園前店まで行ってみます。
結構遠回りしましたが時間にして6分程度、位置情報もアプリのマップと大きなズレはありませんでした。
ただ、アプリに表示されているよりも置いてある自転車が多くなっています。
貸し出しや返却があってから、ポートの保有台数がアプリに反映されるまで若干のラグがあるようです。

鍵を閉めるだけで自動的に終了となる。

駐輪するときは後輪のカギを手で閉めるだけです。カギを閉めると自動的に利用終了となります。
コンビニに寄る・トイレによるといった少しの駐輪でカギを閉めても自動的に利用終了となってしまうのでご注意ください。
利用が終了した自転車は他のユーザーが利用できる状態になります。
少しトイレによるつもりがトイレを出ると自転車がなくなっていたということもあり得るので目的地までは寄り道せずに一気に走り切るようにしたほうがいいようです。

利用終了後は自動的に画面が移遷する

カギを閉めてからアプリを起動すると自動的に利用結果の画面に移動します。
この画面では走ったルート、消費カロリー、料金を確認することができます。

入会時や一定の利用でクーポンが配布される

今回は初回登録時に貰ったクーポンが適用されて今回の利用料金は無料でした。
クーポンは所持していると利用のたびに自動的に消費されてしまいます。15分無料のクーポンを所持していて今回のように10分未満で利用を終えても15分のクーポンを使用してしまうのでご注意ください。
通常は利用後に料金が表示され、クレジットカード、キャリア決済、コンビニ決済から支払い方法を選ぶ形になります。

ポートじゃないところで利用を修了したら

必ずポートからポートへ移動する用にしましょう

ポート以外の場所で自転車に施錠すると放置自転車とみなされてしまいます。
今のところポート以外で自転車を放置する行為にペナルティはありませんが、利用者の行動はアプリを通して記録されているはずなので絶対にやめましょう。

ちなみに放置された自転車をポートまで戻すと15分間無料のチケットが貰えます。
とはいえ、放置場所からポートまでの料金が無料になるわけではないので、目的地への道中に放置自転車を見つけたら目的地付近のポートに戻してあげるくらいの感覚で充分です。

遠く離れた志免町で放置されている自転車

放置されている自転車はアプリ上に自転車マークで表示されます。
地図を眺めているとポート設置場所から遠く離れた粕屋郡志免町に乗り捨てられた自転車を発見…
ここまで街乗り用の自転車で走るのもある意味すごいですが絶対にやめましょう。

サポートが充実

24時間メール、電話でのサポートを受けることができる

メルチャリは福岡でサービスを展開するシェアサイクル3社で唯一国産のシステムを利用しているため、サポートが充実しています。
本業のメルカリ同様、電話サポートは24時間365日対応。利用中の故障や事故にも迅速に対応してくれるようです。
故障車や放置自転車は内臓のGPSで位置情報を把握し、サポートトラックが回収してくれます。

また、故障や事故などはアプリを通して報告するのでバッテリー切れには十分注意しましょう。

利用した感想

利用した感想としては、福岡市内の移動がとてもしやすくなったと感じます。
これまで、市内中心部の移動はバスや地下鉄、徒歩が中心でしたがそこに自転車が加わることでより隅々まで動線が確保されました。
価格もリーズナブルで、スマホ一つで好きな時に好きなだけ乗れる手軽さが魅力です。
市内各所の買い物や観光に利用されることで、これまで目を向けられなかった隠れたスポットにも注目が集まり、福岡の街がより活気づくのではないでしょうか。

しかし、不便な点もあります。まず、まだまだポートの数も自転車の数も足りていないといった印象でした。
利用者の多いエリアでは貸し出せる自転車が無かったり、人が多く集まるエリアのポートが一杯で自転車が返せない場合もあるようです。

今後、ポートや自転車の数が増えることでより便利になることは間違いないので展開に期待したいと思います。
メルチャリではポートの設置場所を募集しており、飲食店などへの設置が進めば集客にもつながるのではないでしょうか。

市内の移動が便利になるだけでなく、駐輪場の不足からくる放置自転車・違反駐輪、バスの過密を解決できる事業として今後の動向に期待したいと思います。

福岡市内で使えるレンタサイクル・シェアサイクルの情報はコチラ