皆さんは最近、博多や天神の街中で同じデザインの赤い自転車に乗っている人たちを見かけることはありませんか?
あの赤い自転車は福岡市の「福岡スマートシェアサイクル事業」として展開しているシェアサイクル事業「チャリチャリ」の自転車です。
元は大手フリマアプリを運営するメルカリの子会社ソウゾウが2018年2月に「メルチャリ」として始めた事業でしたが、2019年にソウゾウからneuet株式会社に事業継承され2021年4月から「チャリチャリ」に改称されました。
次々とその拠点数、自転車の台数を増やしてあっという間に多くの人が利用するサービスになりました。
2023年3月現在では、拠点数600ヶ所・車両数3000台となっておりますます盛り上がりを見せています。
しかし、利用方法や料金システムがよくわからずに利用したことのない方も多いのではないでしょうか。
筆者もその一人で利用するためのアプリはインストールしているものの、実際に利用したことはありませんでした。
そこで今回は、そんなチャリチャリの料金や利用方法、実際に使ってみての感想などを徹底検証していきます。
チャリチャリってどんなサービス?
チャリチャリは市内各所に設置されたポートと呼ばれる拠点に泊まっている自転車を1分~レンタルできるサービス。
ポート同士で相互乗り捨てが可能で、出発地点近くのポートで自転車を借りて目的地付近のポートに返却といったことも可能になります。
利用料金も1分単位で加算されるため、博多駅からキャナルシティなど短距離の利用もOK。
商業施設や観光地がほぼ自転車の移動圏内に集まっている福岡市にとって非常に便利なサービスとなっています。
チャリチャリの利用料金
利用料金は
・ベーシック6円/1分
・電動アシスト15円/1分
となっています。(2021年5月に価格改定された)
特に長時間利用のプランなどもなく、本当に短距離移動に特化したサービスと言えます。
1時間利用しても料金は360円(ベーシック)と超格安設定です。
チャリチャリの使い方
チャリチャリの利用にはスマートフォンが必要です。
専用アプリをダウンロードして利用者登録を行いましょう。
支払いはクレジットカード、コンビニ決済、キャリア決済が利用できます。
アプリダウンロードはこちらから
登録
アプリをダウンロードしたら会員登録を行います。
メールアドレス
↓
パスワード
↓
名前
↓
電話番号・誕生日
の順に登録していきます。
名前は保険の適用などに使われるので必ず本名を記入します。
電話番号で認証が行われるので架空の番号は使えません。
住所の記入は任意です。
最期に支払方法を設定したら完了です。
※支払方法はあとから設定することも可能です。
※支払方法はクレジットカードのみです。
アカウントが作成出来たら早速使ってみましょう。
ポートと自転車を探す
アプリを起動すると自動的に近くにあるポートを探してくれます。(位置情報はONにしておいてください)
白い吹き出しがポートの位置、内側の数字がそのポートに置いてある利用可能な自転車の台数です。
0の数字はすべての自転車が貸し出し中もしくはメンテナンス中であることを現しています。
やはり、駅やバス停、商業施設に近いポートほど人気が高いようです。
数字の右上にある⚡マークは電動アシスト自転車が利用できる印です。
こちらが実際のポートです。
このように店舗の一角や、ビジネスビルの駐輪場の一部、ホテルの入り口などに設置してあります。
ポートごとに置ける台数が決まっており、自転車が無ければ借りることができないのはもちろん、いっぱいの場合はそのポートで返却することもできないので注意が必要です。
利用する前に車両のチェックを
自転車に乗る前にしっかりと安全確認をしておきます。
ポートは無人ですが、定期的に車両のメンテナンスが行われていることがあります。メンテナンス中の車両は利用できません。
乗る前にタイヤやチェーンなどをしっかりと確認しておきましょう。
利用できる自転車
チャリチャリで使える自転車はいわゆる「ミニベロ」と呼ばれる街乗り用の自転車です。
サイズは20インチ。大柄な男性が利用するには少し小さそうですが、小学生あれば子どもでも十分利用できそうです。
タイヤの径が小さいつくりになっているので長距離の移動には向いていません。
しかし、タイヤ自体はしっかりとしており少々の段差ならものともせずに走ってくれそうです。
サドルは後方が盛り上がった特徴的な形をしています。クッション性は高く、乗っていてお尻が痛くなるといったことはなさそう。
小さめですがカゴも付いています。深さがあるのである程度の荷物は十分入れることができます。
防犯ネットなどはないのでカゴを使う際は持参するといいかもしれません。
アプリでQRコードを読み取って利用開始
車両のチェック後、アプリで後輪の鍵部分についているQRコードを読み取ればロックが解除され、利用開始となります。
読み取りはアプリの地図画面中央下部に表示されている「鍵を開けるボタン」をタップ。
その際、Bluetoothがオンになっていることを確認してください。
タップするとカメラが起動し、QRコードの読み取り画面に移動するので枠内にQRコードを収めるように読み取りましょう。
ピントが合わない場合は画面タップで調節することができます。
読み取りが完了すると自動で解錠されます。
「ピロリ~♪」と音がすれば解錠完了です。
6円/1分なのであまり神経質になる必要はありませんが、解錠されると同時に利用時間のカウントがスタートするのでご注意ください。
気になる場合は解錠する前にサドルの高さなどを調節しておくと、時間のロス無く利用することができます。
解錠するとアプリ画面が上記のように変化します。
これは返却できるポートを指していて、〇は3台以上受け入れ可、△は空きが2代以下、×は返却不可を示しています。
出発前にある程度返却場所の目星をつけておくといいかもしれません。
画面下部には経過時間が表示されています。
返却はカギを閉めるだけ
駐輪するときは後輪のカギを手で閉めるだけです。カギを閉めると自動的に利用終了となります。
コンビニに寄る・トイレによるといったポート以外の駐輪でカギを閉めると「一時駐輪中」となり、停めている間もライド時間はカウントされているのでご注意ください。
利用が終了した自転車は他のユーザーが利用できる状態になります。
カギを閉めてからアプリを起動すると自動的に利用結果の画面に移動します。
この画面では走ったルート、消費カロリー、料金を確認することができます。
ポートじゃないところで利用を終了すると「一時駐輪中」になる
ポート以外の場所で自転車に施錠すると「一時駐輪中」となります。
一時駐輪中はマップに赤いフラッグが立ち、ライド時間はカウントされ続けます。
再開する場合は通常のライドと同じようにQRコードを読み取るだけです。
ポート以外での駐輪の際は、私有地や自転車放置禁止区域などへの駐輪は撤去される可能性があるため絶対にやめましょう。
万が一撤去されてしまった場合の費用は利用者が支払うことになります。
ちなみに放置された自転車をポートまで戻すと特典としてマイルが貰えます。
とはいえ、放置場所からポートまでの料金が無料になるわけではないので、目的地への道中に放置自転車を見つけたら目的地付近のポートに戻してあげるくらいの感覚で充分です。
放置されている自転車はアプリ上に自転車マークで表示されます。
地図を眺めているとポート設置場所から遠く離れた粕屋郡志免町に乗り捨てられた自転車を発見…
ここまで街乗り用の自転車で走るのもある意味すごいですが絶対にやめましょう。
サポートが充実
チャリチャリは福岡でサービスを展開するシェアサイクル3社で唯一国産のシステムを利用しているため、サポートが充実しています。
本業のメルカリ同様、電話サポートは24時間365日対応。利用中の故障や事故にも迅速に対応してくれるようです。
故障車や放置自転車は内臓のGPSで位置情報を把握し、サポートトラックが回収してくれます。
また、故障や事故などはアプリを通して報告するのでバッテリー切れには十分注意しましょう。
チャリチャリを利用した感想
利用した感想としては、福岡市内の移動がとてもしやすくなったと感じます。
これまで、市内中心部の移動はバスや地下鉄、徒歩が中心でしたがそこに自転車が加わることでより隅々まで動線が確保されました。
価格もリーズナブルで、スマホ一つで好きな時に好きなだけ乗れる手軽さが魅力です。
市内各所の買い物や観光に利用されることで、これまで目を向けられなかった隠れたスポットにも注目が集まり、福岡の街がより活気づくのではないでしょうか。
しかし、不便な点もあります。まず、まだまだポートの数も自転車の数も足りていないといった印象でした。
利用者の多いエリアでは貸し出せる自転車が無かったり、人が多く集まるエリアのポートが一杯で自転車が返せない場合もあるようです。
今後、ポートや自転車の数が増えることでより便利になることは間違いないので展開に期待したいと思います。
メルチャリではポートの設置場所を募集しており、飲食店などへの設置が進めば集客にもつながるのではないでしょうか。
市内の移動が便利になるだけでなく、駐輪場の不足からくる放置自転車・違反駐輪、バスの過密を解決できる事業として今後の動向に期待したいと思います。
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