観梅は太宰府だけじゃない!福岡県の梅の名所10選

福岡県で梅の名所と言えば太宰府天満宮です。
都から菅原道真公を追って梅の木が飛んできたという「飛梅伝説」に登場する梅をはじめ、境内とその周辺合わせて6,000本の梅の木が植えられています。
2月の中頃に見ごろを迎え、3月の上旬まで楽しめるためシーズンになるとたくさんの観梅客が訪れます。

しかし、福岡には太宰府以外にもまだまだ穴場の観梅スポットがたくさんあります!
今回は太宰府天満宮以外で観梅の楽しめるスポットをご紹介します。

太宰府以外のおすすめ観梅スポット

福岡には多くの観梅スポットがある

福岡県の県花は梅の花であり、八女市やみやこ町は国内有数の梅の産地として知られるなど「梅」に縁の深い地域です。
県内にはたくさんの梅の名所があり、100本から多いところでなんと3万本の梅の木が花をつける様子を楽しむことができます。

北九州地域

仙凡荘(北九州市若松区)

もともとは個人の庭園だった

名前の由来は『自然に美を最大限に生かした美観に、仙人も凡人も我を忘れて遊ぶ』とのこと。

もともと若松区に住む、此口(あざ)貞雄夫妻が余生を楽しむための自然庭園として、約3万坪の土地に梅をはじめとした様々な木々を植え整備しました。
しかし、夫妻が亡くなった後荒れてしまったので、地元の人々が中心となって結成した「仙凡荘友の会」が、昭和60年頃から植梅運動を始め、一般開放された庭園として公開されるようになりました。
園内には約1,000本の梅の木が植えられており、2月中旬になると一斉に花をつけます。
最寄りのバス停からは徒歩20分と少し距離があるので車での移動がおすすめ。園内には20台の無料駐車場が整備されています。

施設情報

梅の本数:約1,000本
見ごろ:2月中旬
場所:北九州市若松区大字小石1456
営業時間:9:00~17:00
定休日:なし
入場料:無料
お問い合わせ:093-771-4843(きただグリーン)
駐車場:20台(無料)

白木谷梅林(北九州市八幡西区)

私設だが観梅シーズンには無料開放される

私設の梅林ですが、シーズン中(2月上旬~3月中旬)は無料開放されています。
園内には約1,200本の梅の木が植えられており、冬枯れの山里を背景に梅の花を楽しむことができます。
植えられている梅は30種類にも及び、それぞれ違った表情を見せてくれます。
こちらも最寄りのバス停からは徒歩40分と距離があるので車での移動がおすすめ。園内には15台分の無料駐車場があり、徒歩15分ほどの距離にも95台停めることのできる駐車場が完備されています。

施設情報

梅の本数:約1,200本
見ごろ:2月上旬~3月中旬
場所:北九州市八幡西区畑1826
営業時間:24時間
定休日:観梅シーズン中なし
入場料:無料
お問い合わせ:093-582-2460(北九州市建設局公園緑地部みどり・公園整備課)
駐車場:15台(無料)、近隣駐車場95台(無料)

北九州市立農事センター(北九州市小倉南区)

梅の品種が豊富。右側がしだれ梅

小倉南区にある北九州市立農事センターは作物の展示栽培や試験栽培のほか、農業の歴史や北九州市の農業の紹介を行う施設です。
園内では多くの花が育てられおり、梅やバラなど、季節ごとの花を楽しみながら散策することができます。
梅は約140本とやや少なめですが、珍しい「しだれ梅」や鹿児島紅など市営の農業施設ならではの品種が豊富。
市営施設だからか、他の観梅地に比べてアクセスがいいのも特徴の一つです。最寄りのバス停からは徒歩1分、駅からも徒歩15分と訪れやすい施設になっています。
観梅だけでなく、動物とのふれあいコーナーがあったり、アスレチックや広場など子供も楽しめるので家族でのお出かけにもおすすめです。

施設情報

梅の本数:約140本
見ごろ:2月下旬~3月上旬
場所:北九州市小倉南区横代東町1-6-1
営業時間:9:00~16:30
定休日:年末年始
入場料:無料
お問い合わせ:093-961-6045(管理事務所)
駐車場:270台(有料)

福岡地区

福岡城跡(福岡市中央区)

梅以外にも四季折々の花が楽しめる

福岡市中央区、大濠にある福岡城跡(舞鶴公園)も観梅スポットとして有名です。
園内には約300本の梅が植えられており、2月末の土日には「梅まつり」も行われます。(2019年は2月23日(土)、24日(日)開催)
梅の品種と園内の気候が相まって、1月下旬からと他の観梅スポットより早く見ごろを迎えます。
また、高台に展望台があり福岡タワーやヤフオクドームが見渡せるなどロケーションも抜群。
地下鉄空港線大濠公園駅から徒歩3分、最寄バス停からも徒歩1分としないならではのアクセスの良さも魅力です。

施設情報

梅の本数:約300本
見ごろ:1月下旬~3月上旬
場所:福岡市中央区城内1-4
営業時間:24時間
定休日:なし
入場料:無料
お問い合わせ:092-781-2153(管理事務所)
駐車場:138台(有料)

油山市民の森(福岡市南区)

油山は1年を通して楽しめる

桜、紅葉と季節の草花を見に行く際に毎回と言っていいほどおすすめしている「油山市民の森」。
もちろん観梅スポットとしても人気です。敷地内には約300本の梅が植えられており、山間に映える梅の花を見ることができます。
他にも約2,000本の桜も植えられているので、観梅シーズン末期に行けば咲き始めた桜も同時に楽しむことができそうです。(気候・天候に依ります)
最寄りのバス停からは4㎞ほど離れているため車で行くのがおすすめ。有料ですが330台の広大な駐車場を完備しています。

施設情報

梅の本数:約300本
見ごろ:2月上旬~3月上旬
場所:福岡市南区大字桧原855-4
営業時間:9:00~18:00
定休日:なし
入場料:無料
お問い合わせ:092-871-6969(管理事務所)
駐車場:330台(有料)

平尾山荘跡(福岡市中央区)

歴史を感じることができる市内の名所。アクセスもいい

女流歌人・野村望東尼が晩年を過ごし、幕末の動乱期には高杉晋作をかくまったといわれている山荘跡です。
望東尼が閑居したとされる建物・草庵は没後廃墟と化していましたが、明治42年に発足した向陵会によって復元され現在に至っています。
山荘の周囲には約100本の梅が花を咲かせ、古庵と相まってまるでタイムスリップしたかのような美しい風景を見せてくれます。
西鉄平尾駅から徒歩10分、西鉄バス山荘通り停留所からは徒歩5分とアクセスも良いのでお出かけのついでに足を運んでみてはいかがでしょうか。

施設情報

梅の本数:約100本
見ごろ:2月上旬~3月上旬
場所:福岡市中央区平尾5-2-28
営業時間:9:00~17:00
定休日:年末年始
入場料:無料
お問い合わせ:092-711-4666(福岡市教育委員会文化財整備課)
駐車場:なし

筑豊地区

大法白馬山梅林公園

広い園内に咲く梅の花は見応え抜群

嘉麻市と田川市の境にある公園で、約1,000本の梅が植えられています。
段々畑のように段差のついた特徴的な園内は2月中旬~3月中旬になると赤、白、ピンクと色とりどりの梅の花が咲き乱れて見応え抜群。
毎年3月の第1日曜日には観梅会も行われており、多くの人が訪れます。
約130台分の無料駐車場も完備しているので車でのお出かけがおすすめです。

施設情報

梅の本数:約1,000本
見ごろ:2月中旬~3月中旬
場所:嘉麻市下山田328-1
営業時間:24時間
定休日:なし
入場料:無料
お問い合わせ:0948-53-1121(市役所山田庁舎)
駐車場:130台(無料)

八木山高原花木園(飯塚市)

梅と椿を同時に楽しむことができる

飯塚市にある八木山高原花木園には花木がなんと10,230本も植えられており、その内1,500本が梅の木です。
公園全体が丘陵地になっており、ハイキングにうってつけのロケーション。
椿も100本ほど植えられているため、早春にはそちらも同時に楽しむことができます。
JR新飯塚駅から車で25分と、公共交通機関で行くのは難しいため車での移動がおすすめです。
無料駐車場は30台ほど完備されています。

施設情報

梅の本数:約1,500本
見ごろ:2月下旬~3月上旬
場所:飯塚市八木山1310-46
営業時間:24時間
定休日:なし
入場料:無料
お問い合わせ:0948-22-5500(飯塚市商工観光課)
駐車場:30台(無料)

筑後地区

谷川梅林(八女市立花町)

30,000本の梅が植えられた県内最大級の梅園

八女市立花町の谷川地区一帯に広がる、その名も「谷川梅林」は、九州における”梅の三名園”のひとつに数えられているほどの梅の名産地です。
ここでは観賞用ではなく梅の実を採るための木・栽培梅を育てており、その数はなんと30,000本を超えるそう。
出荷用に育てているため、普段は入ることができませんが2月中旬~3月上旬の間は観梅期間として無料開放されます。
敷地内にはワイナリー(入場料400円)があり見学できるなど梅を見るだけでなく1日楽しめる観梅スポットです。
観梅の期間は梅の開花状況によって決まるので詳しくはお問い合わせください。

施設情報

梅の本数:約30,000本
見ごろ:2月中旬~3月上旬
場所:八女市立花町谷川
営業時間:観梅期間中24時間
定休日:観梅期間中なし
入場料:無料(ワイナリー400円)
お問い合わせ:0943-37-1055(立花町観光協会)
駐車場:500台(無料)

宮ノ陣神社の将軍梅(久留米市)

県内最大級の梅を見ることができる

宮ノ陣神社は久留米市にある神社で、後征西将軍宮良成親王を祀っています。
ここにある梅の木・将軍梅は高さ3m、樹齢600年を超える県内最大級の梅として知られています。
境内の梅の木は80本とやや少なめですが、将軍梅を見るために毎年多くの観光客が訪れます。
3月21日(木・祝)には梅まつりを開催。出店が並ぶほか、子ども相撲大会や慰霊祭などが行われます。
見ごろは2月中旬から3月中旬。駐車場はありますが、5台分しかないので公共交通機関の利用がおすすめ。
西鉄天神大牟田線宮ノ陣駅から徒歩10分です。

施設情報

梅の本数:約80本
見ごろ:2月中旬~3月中旬
場所:久留米市宮ノ陣5-12-1
営業時間:24時間
定休日:なし
入場料:無料
お問い合わせ:0942-30-9137(社務所)
駐車場:5台(無料)

2019年梅の開花は早めです

今年は暖冬と言われており、観測地点である太宰府天満宮の飛梅も12月31日と去年より40日も早く開花が確認されています。
とはいえ、開花が早かったからと言って満開時期に大きく差が出るかというとそうではなく、梅は気温が一定以上になると一気に咲き始める特性を持っています。
毎年2月1週頃に3分ほど咲き、中旬になると一気に開花が進み下旬に差し掛かることに8分咲きとなって見ごろを迎えます。
地域により多少の差はありますが、2月下旬から3月上旬が観梅のベストなタイミングです。
早春の行楽にはぜひ観梅を楽しんでみてください!