頻発する地震や豪雨などの自然災害を受けて、福岡市は2018年4月に防災アプリ「ツナガル+」をリリースしました。災害発生時には避難情報の通知、近隣時の避難所への案内機能、避難所コミュニティでの情報交換などいざというときに便利な機能を備えています。車中泊や自宅待機をする被災者の位置情報を市が把握することで物資支援などを効率的に行う狙いもあります。
さらに、平時はコミュニティアプリとして利用することができ、趣味や地域活動などのコミュニティを作成、参加者同士で交流や情報交換をすることもできます。また、周辺情報を写真付きで投稿することで地域のイベントやお店の開店情報、事故などによる交通規制といった情報を共有することができます。
普段はコミュニティアプリとして市民同士の交流ができ、災害時には必要な情報を入手、救助や支援を行う自治体に状況を伝えることもできる非常に有用なアプリです。特に昨年、今年と豪雨災害や地震が続いているのでそういったことからも備えが必要ではないかと思います。
そこで実際に「ツナガル+」を使用してみて機能や使用感などを皆さんにお伝えしたいと思います。
ダウンロード
ツナガル+はAppStore、GooglePlayで配信されています。ダウンロードは無料で追加で料金が発生することもありません。
ダウンロードが終わったらまず会員登録をしましょう。ユーザーIDとメールアドレス、パスワードを入力します。
登録ボタンをタップすると入力したメールアドレスに認証コードの記載されたメールが届くのでアプリの入力欄に入力します。登録はフリーメールでも可能です。
登録が終わったらプロフィールを設定しましょう。プロフィール写真やニックネームなどを設定することができます。本名を設定する必要はないので安心して利用することができます。
プロフィール設定が終わったらアプリの機能を見てみましょう。
上部一番左のタブはコミュニティ機能です。同じ趣味や同じ活動をしている人を集めてコミュニティを作ることができます。コミュニティには周辺のユーザーにしか参加することができないので他のSNSにはない地域性の高さが特徴です。
コミュニティ内では複数のトピックを作ることができ、それぞれで参加者同士の交流が行われます。用途によってイベント告知や雑談など使い分けることができて便利です。
次のタブは周辺情報です。この機能は身の回りで起こっていることや発見したことなどを他のユーザーと共有することができます。このようにお店の情報を写真付きで共有することができます。投稿には300字のコメントをつけることができるので気になることをすぐに聞くことができます。
右上の位置情報ボタンをタップすると地図上でコミュニティや投稿を表示することができます。視覚的にお店やイベントなどの情報共有をすることができます。
使ってみた
それでは実際に使ってみましょう。まずはコミュニティを作成します。
コミュニティトップ画面の+ボタンをタップすると上のような画面が表示されます。コミュニティ名と説明、ジャンルを設定します。公開設定を非公開にすることで参加を承認制にすることができ、クローズなコミュニティを作ることもできます。
入力を終えて画面一番下の作成ボタンをタップするとコミュニティを作ることができました。文面や画像を使っていないですが1分程度で手軽に作ることができます。
コミュニティトップ画面の+ボタンをタップすると上の画面が表示されます。トピック名とメッセージ、画像を投稿することができます。作成したトピックには参加者が300字以内のコメントと画像を投稿することができます。
周辺情報も同様に周辺情報のタブから簡単に投稿することができます。地図上には現在地の位置情報が表示されますが、投稿画面で非表示に設定することもできます。その場合タイムライン上には表示されますが地図上には表示されなくなります。
道路状況を共有したり、店舗のプロモーションなどにも使用することができます。
災害モード
このアプリのメインといってもいい機能が災害モードです。ツナガル+は災害時に自動で災害モードに切り替わります。災害モードでは自治体の発表した避難情報や被害情報などをチェックすることができます。また、避難所ごとや地域など通常時とは異なったコミュニティを作成し、無事を確認し合うことができます。参加は承認制にすることもできるので確実な安全確認をすることができます。
避難所のタブでは近隣の避難所を表示します。近くの避難所を知るだけでなく、避難所それぞれにコメントを付けることができるので避難所に誰がいるかや、不足している物資、人の多さや設備の情報を入手できます。
また、アプリを通して福岡市が住民の位置情報を確認することができるので避難所ではなく、自宅待機や車中泊をしている人にも食料などの支援を迅速に効率よく行うことも可能です。市から物資の配送情報を受け取ったり、不足している物資などを伝えることもできます。
防災機能では被災時に知りたい情報を迅速に入手することができます。特に熊本地震の際に問題となった避難することができない世帯の位置情報を把握することができます。いざというときのため、ぜひダウンロードと登録だけでもしておくことをおすすめします。
現在は福岡市のみが採用している「ツナガル+」ですが、開発元の富士通システムズは今後他の自治体に利用を広げていく予定だとのことでした。災害が頻発する日本でこれからスタンダートなアプリとなっていくのではないかと期待しています。
詳しい使い方はYoutubeの福岡市公式チャンネルで高島市長が説明してくれています。
お問い合わせ先
部署: 市民局 防災・危機管理部 防災・危機管理課
住所: 福岡市中央区天神1丁目8-1
電話番号: 092-711-4056
FAX番号: 092-733-5861
E-mail: bousai.CAB@city.fukuoka.lg.jp