現職市長の任期満了に伴い、11月18日(日)に投開票が行われる福岡市長選挙。
3選を目指す現職・高島宗一郎氏と新人・神谷貴行氏が24年ぶりに一騎打ちで争うことで話題になっている。
しかしそんな中、両候補を差し置いてネットで話題をかっさらっている動画があることを皆さんはご存じだろうか。
こちらの「選挙へ行くためのトレーニング」として筋トレを指南する1分ほどの動画はSNSを中心に瞬く間に広がりを見せた。
選挙前トレーニングってなんだよ
— はせこ (@hasekooooo) 2018年11月7日
ちょっとʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬなにやってんの福岡市ʬʬʬʬʬʬʬʬʬʬ
「福岡県福岡市が「選挙前トレーニング」動画を公開中」 https://t.co/YZ1zkFqnOU
— 桜内綾玲@16弟25ベイサ銃兎と独歩? (@aya_rainbow2143) 2018年11月7日
福岡市の選挙前トレーニングめちゃくちゃ笑ってる
— もかろん✂️ (@fmk_koh) 2018年11月8日
選挙前トレーニングで吹いてしまった何やってんだよ福岡市
— あやか。@坂田家 (@usss____s) 2018年11月7日
そして驚いたことにこの動画、福岡市選挙管理委員会が制作・発表したものである。
11月4日(日)、福岡市の公式Twitterから何の前触れもなく発表された。
さぁ、投票の準備をしよう🗳️
11月18日の投票日に向けて「福岡市長選挙 投票前トレーニング」動画を公開中🎬
まずは、投票所にたどり着くための足腰のトレーニングから🦵https://t.co/h8s9C3Wg5Q#福岡市 #福岡市長選挙 #投票前トレーニング pic.twitter.com/JqQMYC4ajk— 福岡市 広報戦略室 (@Fukuokacity_pr) 2018年11月4日
動画内では、タンクトップを着た筋骨隆々の男が「スムーズに投票をおこなうための、強い肉体を作り上げていきましょう」というシュールなナレーションと共に投票するためのさまざまなトレーニングを紹介している。
選挙前トレーニングとは
選挙前トレーニングは福岡市選挙管理委員会が公開した動画で、おそらく市長選の広報として作られたものである。
それぞれ、「STEP①投票所にたどり着くためのトレーニング」、「STEP②投票用紙を美しく受け取るためのトレーニング」、「STEP③投票箱に着実に投票するためのトレーニング」と銘打たれているものの、投票とはあまり関係がない。
しかし、実際にやってみると軽めの付加にもかかわらずしっかりと効き目を感じるいいトレーニングだった。
福岡市役所のホームページに設置された特設ページで見ることができ、11月9日現在、STEP②までが公開されている。
STEP③は明日、11月10日(土)公開予定。
福岡市選挙管理委員会によると、18歳に選挙権が引き下げられてから初の市長選ということもあり、若者の得票数を伸ばそうと動画を制作したとのこと。
2014年に行われた前回市長選の投票率は38.73%と全国平均(56.23%)を大きく下回っていることから投票率の回復を狙った形だ。
筋肉と言えばNHKが放送する筋肉体操やTwitterで圧倒的なフォロワー数を誇る筋肉社長などのいわゆる「筋肉コンテンツ」が話題を呼んでおり、先日発表された2018年新語・流行語大賞候補にも「筋肉は裏切らない」というワードがノミネートされるなどちょうどいいタイミングだったとも言える。
実際、11月9日時点の期日前投票数は前回選挙に比べ4割増となっていることから一定の効果はあるようだ。
ウルトラマンも投票を呼びかけ?
さらに、今回の市長選ではイメージキャラクターに「ウルトラマン」と「ウルトラの母」を起用。
「あなたの一票、ウルトラ大事!」の標語とともにウルトラマンが市民と一緒に街に立つ姿のポスターを作って市内に掲示している。
市役所西側壁面には縦20メートル、横4メートルの巨大ポスターも登場した。
対照的な政策を掲げる両候補により、ますます過熱する福岡市長選挙。
選挙権が18歳に引き下げられてから初の選挙戦だけに結果が見えない中、福岡市は若年層の投票に期待しているようだ。
この動画をきっかけに選挙に興味を持ってくれる人が少しでも増えればいいのだが、果たして効果はあるのだろうか。
そのあたりにも注目して、今後の選挙戦と18日の投開票を見守っていきたい。